7月も最後の日となり、いよいよ来月は引っ越し。ワクワクと不安でいっぱいで、タケミカヅチノミコトの気持ち。。。(笑)
春日大社の神様は実は関東の東の果てから奈良にいらした、と知っていますか?春日大社の神様タケミカヅチノミコトはそもそも鹿島神宮にいらしてフツヌシノミコトを介して鹿に乗って奈良までいらした、というのが春日大社の縁起のよう。東の果ての国から西の都へのお引越しに図々しくもつい自分を重ねてしまう。私も東京から奈良だわ~~と。白い鹿には載ってないけど、車は白。
春日大社は藤原氏の氏神様だが、藤原氏はもともと中臣氏であり中臣氏は鹿島神宮の卜部(祈祷師・占い師)であったことも良く知られている。当時(今でも?)占いと政治は切っても切れない関係だったようだ。私たちはついつい、西日本が日本の国の始まり、と思いがちだが、縄文時代の遺構の充実などをみても実際には東北~関東にかなりの人口の集中があり、西に勝るとも劣らぬ文化があったと思われる。陸伝いに遠くシルクロードのほうから人が移動してきたことを思わせるユダヤ人にそっくりの土偶や埴輪などもたくさん出土している。
私は古代関連のさまざまな本を読んで、実はその当時、人間の移動は今よりもずっとずっと盛んだったのではないかと想像している。現代は人の移動はあってもその大半は短期間の旅行であり、定住目的の移動はごく一部なのではないだろうか。古代では「旅行」という概念すらなかったかもしれない。家族を連れて、全てを持って自分たちの未来を託す「新天地」を探して人は「日の昇る方角=東」へ向かって長い時間をかけて移動してきた、という東北大学名誉教授の田中英道先生の説は説得力があるなあ、と思う。そして定住した先々でその文化を残していく。なんてダイナミック。。。
世界各地に残る古代文明の遺跡はこの21世紀になってもどうやって作ったのか想像もできないものが多い。「古代舐めんなよ」ということで、昔に比べて今の人間の方が劣化していると感じる今日この頃。
そんな私が日本社会の起源ともいえるような時代に惹かれてしまうのは仕方がないと思う。
今の世の中は「タイパ、コスパ、成長、投資、資産形成」などあたかも経済的なものや物質的なものだけが人生の目的になっているように感じられるが、文化の価値にももっと目を向けて欲しい。特に政治家の皆さん。。。