五徳味噌 井上本店

我が家の朝は常に一杯のお味噌汁から。少し具沢山にして、野菜多め。季節の野菜をあれこれ使って、たまに豚バラを入れてしっかり目にしてみたり、夏はナスや茗荷でさっぱりしたり。私がここ数年毎朝使っているのが奈良の北京終にある井上本店さんの五徳味噌。優しく自然で、優しく甘く豊かな風味が今のところ一番のお気に入り。

私が奈良好きだからこの五徳味噌を選んで買ったわけではない。東京の佃に住んでいた頃にマンションの下に良いスーパーがあり、全国の美味しい調味料が多く揃っていた。当時まだ自分の好みピッタリのお味噌が見つけられずにいた私はそのスーパーのお味噌のラインナップを片っ端から試していて、数年目にして「これ!このお味噌!」と思ったのが井上本店の五徳味噌だった。五徳味噌にはまってからしばらくはそれが奈良の味噌だということも知らなかった。ある日、「あれ、このお味噌どこのかしら?」とパッケージの裏を見て「あ、奈良。。。それも北京終だから奈良市内だわ」と初めて井上本店さんのことを知った。

五徳味噌の「五徳」とは

井上本店さんによると

1.郷土の食文化を伝承し、2.微生物が醸す力をフルに引き出し、3.原料の持ち味を生かし、4.自然の摂理に従って、5.ゆっくりと時間をかけて、の五つの徳を示しているそう。このお味噌は京域(大和、山城、摂津、河内、泉)地方に古くから伝わる多麴の赤みそを再現したもののようで、穏やかな味が特徴。少し間違えて多めに入れてしまっても塩辛くなったりしないのが良い。白みそ「万葉小町」(名前が素敵ですよね!)も美味しくて、合わせみそにしたり、いろいろに活用している。

少し前に奈良のJWマリオットホテルで鉄板ダイニングを楽しんだ際に出てきた醤油味の調味料(もろみのようなものだった)がとても美味しくて、思わず「これはどちらのですか?」と伺ったら「井上本店さんです」と言われて「なんと、やっぱり!」と嬉しい出会い。

井上本店さんはお味噌だけでなく、醬油やその他の調味料も作られているので近々京終のお店に伺いたいと思っている。

なんと奈良時代の発酵調味料を復元した「古代ひしお」。私もまだチャレンジしていないので改めてレポート予定。

この記事を書いた人

Chrononaut M

慶應義塾大学文学部史学科卒、コロンビア大学ティーチャーズカレッジ英語教授法(TESOL) 修士。Q-Leap株式会社 取締役
2024年に東京から奈良に転居。

外資2社に計10年ほど勤務。その間Chicago、NY、Geneveに計4年駐在。結婚と子育てで一旦仕事を離れ、10年間の専業主婦時代を過ごす。3人の子育て中に再度社会に戻るために本格的に英語をやり直し、2011年にコロンビア大学ティーチャーズカレッジでTESOLを取得、

2014年にビジネス英語研修会社 Q-Leap を愛場吉子と共同設立。企業のエクゼクティブ担当として数多くのプライベートレッスンを現在も手がけている。Q-Leapは今年設立10年を迎えた。「明日の日本代表に真の英語力を!」がスローガン。

コロナ禍にほぼ全てのレッスンがリモートで可能になり、残りの人生は好きなところに住んで好きな仕事をすることに。2024年夏に奈良に転居し、自分の記録として、また多くの人に奈良の魅力を知ってもらいたくChrononaut Naraを立ち上げる。

現在は奈良と東京の2拠点で活動中。奈良8割、東京2割。
推しは、藤原不比等と聖武天皇と早良親王。。。書いているときりがない。