日本の歴史を英語で話したい

先日のレッスンで生徒Aさんが映画を見るのがお好きだと知ったので
What kind of movies do you enjoy watching?
と伺ったら
I watch war movies.
と答えが返ってきた。Aさんは40代のお若い方なので、意外!と思って理由を尋ねると
When I was a student, I went to Italy to study abroad. Many students asked me about Japan, especially about WWII, but I couldn’t explain. I felt ashamed and disappointed with myself.
「学生の時、留学でイタリアに行きました。多くの学生が日本、とくに第二次世界大戦について質問をしてきましたが、私は説明できませんでした。私はそれを恥ずかしいと思い、また自分にがっかりしました。」
と。
(レッスン中はできる限りall Englishでやっています。単語が出てこない時は少しサポートしたりしますが、慣れるとall Englishのほうがスムーズです)。

このような経験は海外に出て、実際にその場面に直面し、苦い思いをしないと分からない。Aさんは多くの方がその名前を知っている会社の代表をされているので、日本のビジネスリーダーのお一人であるAさんのような方がこのこと(日本の教育における英語と歴史の問題)を認識して英語で日本を語れるようになることに意欲を見せてくださっている、というのは大変意義深いと思った。これは英語の問題だけではなく、歴史教育の問題も大きい。海外に出て驚くのは皆自分の国と歴史を誇りに思い、よく学んでいるということ。日本として日本の近代史をどう考えるのか、という教育は今まで避けて通られてきていると思うが、口先だけのグローバルではなく、日本のことをしっかりした視点で語れるようになることが真のグローバルだと思う。

Aさんは、英語で日本の近代を少しでも語れるようになるように、と日々課題に励まれている。Q-Leapとしても全力投球でサポート中。


この記事を書いた人

Chrononaut M

慶應義塾大学文学部史学科卒、コロンビア大学ティーチャーズカレッジ英語教授法(TESOL) 修士。Q-Leap株式会社 取締役
2024年に東京から奈良に転居。

外資2社に計10年ほど勤務。その間Chicago、NY、Geneveに計4年駐在。結婚と子育てで一旦仕事を離れ、10年間の専業主婦時代を過ごす。3人の子育て中に再度社会に戻るために本格的に英語をやり直し、2011年にコロンビア大学ティーチャーズカレッジでTESOLを取得、

2014年にビジネス英語研修会社 Q-Leap を愛場吉子と共同設立。企業のエクゼクティブ担当として数多くのプライベートレッスンを現在も手がけている。Q-Leapは今年設立10年を迎えた。「明日の日本代表に真の英語力を!」がスローガン。

コロナ禍にほぼ全てのレッスンがリモートで可能になり、残りの人生は好きなところに住んで好きな仕事をすることに。2024年夏に奈良に転居し、自分の記録として、また多くの人に奈良の魅力を知ってもらいたくChrononaut Naraを立ち上げる。

現在は奈良と東京の2拠点で活動中。奈良8割、東京2割。
推しは、藤原不比等と聖武天皇と早良親王。。。書いているときりがない。